本家かまどや宮浦大通り店のやったーランチ

 本家かまどや、といえば、テイクアウトのお弁当屋である。

 昔っからあるような気がするし、高校時代には中之町のお店で「鶏肉弁当」を買って食べていた思い出がある。300円弱でご飯が食べれるということは、当時はありえないことで、しかも白いご飯もついてくるとなると、選択肢は「鶏肉弁当」しかなかった。
 その鶏肉弁当は、白いご飯の上に甘辛く煮た鶏肉のスライスがバラりと乗っていて、お漬物が付いているという、シンプルなもの。でも、高校時代は妙に美味く感じたものである。
 現在のかまどやのメニューからはそんな「鶏肉弁当」は消えてしまっている。
 あれは、どこにいってしまったのだろうか。

 大学のとき、吹奏楽部の演奏会での部員のお昼ご飯は「のり弁当」だった。平部員は「のり弁当」で、限られた幹部は「デラックスのり弁当」だった。みんな「デラックス」にあこがれたものである。
 いまでも、弁当屋で「デラックス」を注文するのに、ちょっと気が引けてしまうのは、この時のすりこみのためなんだろう。

 さて、そんな「かまどや」。
 皆実のすき家のはす向かいに「宮浦大通り店」がある。この場所に昔は「小僧寿し」があったような気がしないでもないけど、今は「かまどや」である。

 鮭弁当でも食べたいなぁ、と、お昼御飯の買い出しにふらりと行ってみると、店のそとのディスプレーに「やったーランチ 290円」の表示と食品サンプルが置いてあった。

「そっかー。デフレの時代だし、290円弁当って大手スーパーとかでもやってるよなぁ。大変な時代だなぁ。」

 と、なんとなくしか考えていなかった。
 注文するときに「やったーランチ」の有無をなんとなく尋ねてみると、ありますよ、とのこと。たのんでみた。

やったーランチ(6の日バージョン) 衝撃の290円
CIMG4516 これが290円?ほんとに?あったかいけど?大量生産でもないのに?パック代や箸や袋だけでも何十円かするのに?

 頭の中に、様々な疑問と驚きが渦巻く。
 食べてみると、ちゃんとしたお弁当である(あたりまえ)。
 
 大振りの鶏から揚げ(胸肉)に、ハンバーグ。ひじきのたいたん。漬物。ご飯。野菜とハンバーグの下には定番のスパゲッティ(なぜか弁当屋のおかずの下にはスパゲッティが敷いてある。不思議だ・・・)。
 お弁当屋さんのレギュラーメニューのおかずが、レベルを下げずにそのまま入っているのに?レギュラーメニューの「のり弁当」が300円なのに?

 ・・・うちのミックスサンドより、安いよ・・・

 そりゃ、確かにはす向かいにあるすき家では牛丼(並)が280円と、とんでもないライバルが目の前にいるわけで、そうならざるを得ないのかもしれない。
 が、である。
 こりゃ、すごい・・・。

 やったーランチのチラシには、いくつか注意事項が書いてあった。
 驚異の値段を維持するための、お願いらしい。そりゃ、協力するべきである。

1 昼限定 午後1時まで
2 配達注文は午前10時30分まで
3 3個以上から配達
4 みそ汁などのサービスはつかない
5 みそ汁付きは320円(それでも+30円でつくのか・・・)
6 平日のみの販売

 これぐらいのルールなら、まったく問題ない。
 この努力は、非常に頭が下がる思いである。3個以上からは配達できるというのも、すごいなぁ。
 そして、メニューも10種類を10日間でまわすという念の入れよう。

 本当に、いいのかなぁ。なんだか、申し訳ないなぁ。


 ちなみに、かまどや宮浦大通り店では、豚肉にこだわっており、レギュラーメニューと別に、おいしい豚肉で作るお弁当が存在する(とんみ、という名前らしい)。
 そのメニューの中で、かつ丼があるのだが、こちらが非常に美味しい。やったーランチ2つ分の価格であるが、それに見合う味がすると思う。
 三原にはかつ丼の気に入った店が少ないのだが、こちらのかつ丼は、気に入っている。

 ちなみに、他にカツ丼の気に入っている店は本郷の三万石、ジャスコのどんどん(こちらは、若干ジャンクである)。
 どんぶり物は、ぐっとくる要素ではあるよなぁ。

 そういえば、本町食堂の親子丼が美味しいらしいんだけど…。
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